シリーズ「あなたにもあるアイドル力」
第5回:自己プロデュースとしてのアイドル力
■表現は、自分自身を知るところから
「アイドル力とは何か?」
と問われたとき、私はこう答えてきました。
誰もが持っている、周囲を楽しく元気にする力
その力をより効果的に発揮するために必要なのが、
“自己プロデュース”という視点です。
特別な舞台やメディアに立たなくても、
日常の中で私たちは、知らず知らずのうちに
「自分をどう見せるか」「どう伝えるか」
を選びながら生きています。
• SNSのプロフィールに何を書くか
• プレゼンでどこを強調するか
• 友人や同僚にどんな表情で話すか
そのすべてが、小さな「自己プロデュース」の積み重ねなのです。
■自分らしさを発見し、発信する
「等身大の自分」と「伝えたい自分」
のあいだに悩むこともあります。
けれど、“自分らしさ”とは、
何か固定されたものではありません。
むしろ、誰かとの関係のなかで浮かび上がってくるものです。
• ふとしたリアクションが喜ばれたとき
• 何気ないアイデアが「面白い!」と反応されたとき
• 自分の声が、誰かの背中を押したと感じたとき
そうした経験のひとつひとつが、
自分にとっての「アイドル力の種」なのだと思います。
■「表現=届ける力」としてのアイドル力
自己プロデュースは、
見せかけを整えることではありません。
それは、自分の声や姿を通して、
何を届けたいかを考えること。
つまり、表現とは「自分を主語にしながら、
他者に寄り添う行為」でもあるのです。
そこには、
「伝えたい」「つながりたい」「元気を届けたい」
という想いが含まれます。
アイドルがそうであるように、
日常の中で誰かを少しでも楽しく、
前向きにすることができたなら、
それもまた立派な
「自己表現」=アイドル力の発露
なのだと思います。

■自己プロデュースは、自分を少しだけ信じてみること
「表現するのは苦手」
「自分には発信力なんてない」
そう思う方もいるかもしれません。
けれど、自己プロデュースとは、
自分を過大に見せることでも、無理に目立つことでもありません。
それは、
“自分をどう伝えたら、誰かに届くか”
を丁寧に考えてみること。
たとえば──
• SNSのプロフィールに、自分の「好きなこと」をひと言加えてみる
• 自分の得意なことを、友人に伝えてみる
• 人前で話すときに、「聞く人の気持ち」を少しだけ意識してみる
そんな、小さな工夫や試みの一つひとつが、
あなた自身の
アイドル力=周囲を楽しく元気にする力
を磨いてくれるのだと思います。
大切なのは、他人と比べず、
自分の持ち味を見つけようとすること。
その姿勢が、自然とあなたの魅力を引き出し、
誰かの目に「応援したくなる存在」として
映るのではないでしょうか。
■次回予告:「教育の中にあるアイドル力」
次回は、私が教育の現場で感じてきた
「アイドル力」について綴ります。
教えることもまた、
誰かの可能性を信じ、光を当てること。
その営みの中に、アイドル的な力が宿るのではないか──
そんな視点で、次回は
“教育×アイドル力”の関係を考えてみたいと思います。
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